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学校では教わらない『お金』の常識


発行:2006.7

16 住宅ローンB:住宅ローンの特別控除

 住宅の購入を検討しているときに、不動産広告などで「『住宅ローン特別控除』が使えてお得です」という言葉をよく見ると思います。
 でも本当にお得なのでしょうか?今回のテーマは「住宅ローン特別控除」です。



 住宅ローン特別控除とは、住宅ローンを組んでマイホームを新築・購入・増改築等した場合に、住み始めた年から一定期間は所得税の減額を受けられる制度です。



 具体的には平成18年中に住宅ローンを組んで住み始めた場合は、10年間次のとおり所得税の減額が受けられます。

1年目〜7年目 年末借入金残高の1.0% (最高30万円)
8年目〜10年目 年末借入金残高の0.5% (最高15万円)

 

ということは、誰でも住宅ローンを組んだら最初のころは毎年30万円、トータルでは10年間で255万円(7年間×30万円+3年間×15万円)もお得という事でしょうか?
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(答え):「半分正解」「半分不正解」といったところでしょうか。




その理由はこの制度が「所得税の減額」、つまり「新しく住宅ローンを組んだ人には、あなたの税金を減らしますよ。」という制度だからです。



ポイントは「税金を減らします」というところです。



間違えないで頂きたいのは、毎年国が条件なしで30万円くれるのではないということです。自分が払った分について戻ってくるだけなのです。


ここで第2のポイントは「自分が払った分」 というところです。



会社員の場合、毎月の給与から天引きされて所得税を納めていますね、この毎月納めた税額が1年間で幾らなのかによって戻ってくる金額が違います。



(具体例:会社員の場合)
@ 納めた税額が50万円の場合・・・最高で30万円戻ってきます
A 納めた税額が30万円の場合・・・最高で30万円戻ってきます
B 納めた税額が10万円の場合・・・最高で10万円戻ってきます
C 納めた税額が 0円の場合・・・戻ってきません



※ 税金の計算について



※ まず、その人の1年間の税金を計算する時に「住宅ローンの特別控除」という制度を使った結果、最終的に税額がいくらになるかを計算します。



※ それから、自分が1年間で納めた税額と最終的な税額とを比べて、多く払いすぎていることがわかれば、確定申告や年末調整で税金を戻してもらいます。



※ ただし、「自分が払った分について最高で30万円戻ってくる。」ということですから、BやCの人に30万円戻ってくるわけありませんよね。



※ @の人でも50万円戻ってくるわけありませんね。



※ 所得税は基本的には「高年収→高税金」「低年収→低税金」ですが、同じ年収の人でも、お子さんが多いなどの家族構成によっても、支払っている税額は違います。



 個人事業主の場合は少し違います。
 個人事業主の方は会社員のように毎月、所得税の税金を支払っているわけでは無いですよね。確定申告の時に先に税額を計算してから後で税金を払いますよね。ということは、まだ税金を納めていないので、1円も戻ってはこないのです。



例1:
毎月1万円(1年で12万円)税金を納めている会社員が、確定申告で住宅ローンの特別控除を計算した結果、控除額が納めた税金よりも多くなれば、12万円戻ってきて、税額が最終的にゼロとなります。



例2:
確定申告で税額が12万円となった個人事業主が、住宅ローンの特別控除を計算した結果、税額が最終的にゼロとなれば、納める税金は無しという事になります。



つまり、例1の会社員は12万円を一度納めているので、12万円を戻してもらい、その年の税金はゼロとなる。例2の人は一度も税金を納めることなく、その年の税金はゼロとなる。
そしてその年の税額がゼロという結果は同じこととなる。



 個人事業主の場合の例外
 個人事業主の場合であっても、確定申告をして税金が戻ってくる場合があります。それは、予定納税を支払っている場合 と法人からの請けた仕事でその法人からの支払の際に所得税が引かれて支払われる場合 です。
 これらの場合は、税金を先に納めているのでこの分は戻ります。



ところで、みなさんは、1年間で所得税をいくら払っているかご存知ですか?



 住宅ローンを組む際にはご自身の納税額も確認しましょう。
 そうでないと、住宅ローン控除で30万円戻ってくるつもりで住宅購入後の生活設計をしているととんでもないことになりますよ。



「一般的」「基本的」「平均」などという言葉が使われているときは、自分の場合はどうなのだろう?と一歩踏み込んで考えてみる癖をつけましょう。『本当に自分にもあてはまるのでしょうか?』と。






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